高慢と偏見(海外文学再読)
オースティン 1775ー1817
いわゆる「海外文学全集」読破か?…の勢いで読書中。
まあ、秋ですし🍂
とにかく長いのがなんかよくって、レ・ミゼラブル➡風と共に去りぬ➡赤と黒➡嵐が丘➡女の一生、ときた。
これまでのところ(全部一応、大昔に一度は読んでる)、風と共に~の魅力に気付いたのが最大の発見。
次はアンナ・カレーニナでも、と思いきや本棚にない。…捨てたないつか。
そこでなんとなく、「高慢と偏見」。なんか最近、関連本が出たんだと思う。書名を新聞かなんかで見て、気になってた。そーいえば読んでないなこれ。
結論から言うと、これが「風と」以上に当たり、でした。おもしろかった。
恋愛小説は別に好きでもないんだけど。
「風と」のスカーレットは魅力的だけど好きにはなれない。友達にはなれなさそう。
でも「高慢」のヒロイン、エリザベスはいい。こんなに知的かつ魅力のあるヒロインは、なかなか19世紀文学にはいない。
漱石はオースティンを読んでるだろうか?(謎めいた女性しか書けなかった漱石🐽)
作者が女性(41歳で死んでる)だからなのだろうけど。男性に出会い、初めは嫌いだったんだけど誤解が解けたり、自分自身の感情の変化があったりして次第に好きになっていく、ヒロイン・エリザベスの心理の描写に本当に無理がない。
何より、エリザベス自身の魅力ですね。金持ちの男性と結婚しないと生きていけない、時代&階級の女性の話ですけど。自分が尊敬できない相手とは絶対に結婚できない。しかもそうした相手に対して卑下するわけじゃなくて、エリザベスは相手をからかって楽しく笑うのが大好き。自分の魅力も十分に認めて、相手とは全く互角に対等に渡り合う。
metoo、の時代の女性にも完全に共感可能なヒロインなのである。こりゃびっくり。
「嵐が丘」にある設定や語りの破綻(こいつら一体どーやって日常生活送ってんの?とか、なんでそこまで臨場感もって語れるんだよ、とか読んでると多分、誰しも思う😏)が、この作品には全くないことに本当に驚いた。訳がいいのか。作中に出てくる手紙の文章もとてもいい。
一番感動したのは。終わりあたりに出てくる、エリザベスが縁結びの恩人たるおばに当てて書いた手紙のとこですね。
あと、ヒロインの父も非常によいです。だめな奥さんもって、でもうまいとこ家庭内で自分の意見通して生きてく。エリザベスのことも本当によく理解して愛して。
きれいなとこばっかじゃない家庭の描写がリアルなんだな。まったく。すごいぞ19世紀。
アマゾンのレビュー見ると、そもそも英語がよいらしい。…ということで。
オースティンを、イギリス版「孝標女」に任命?✨
次は多分、「風と共に~」です。