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せいようが書いてます

アンナ・カレーニナ(海外文学再読)

トルストイ  1828ー1910

アンナ・カレーニナ 完全版

アンナ・カレーニナ。新訳もあったけど。米川正夫訳でOK👍

若いとき読んで特に好きな小説ではなかったんだけど。今のワタシにはなかなか面白うございました。

人の不幸を楽しむこともできるのね今のワタシ、的な発見😆

そう、アンナが不幸すぎる。不幸というか。醜い。醜すぎてびっくりした。

最初でてきたあたりは非常に魅力的なのにね。最後すさまじすぎる。

ほとんど狂気。…こんな同情できないヒロインってありか。

 

アンナの物語と並行してキチイとリョーヴィンの物語が語られる。こっちはまあハッピーエンドで安心。

リョーヴィンがいかに社交界向きの人物でないか、いかに政治の場でアホな振る舞いを繰り返すか、って描写がくどくて、その辺の意図がイマイチわからん、とか思いつつ。まあ「レ・ミゼラブル」の戦争に関する独演部分よりはまだマシなので辛抱して読む。そのうち、きっとトルストイ流の「ロシア的なるもの」の体現者なんだろうねリョーヴィンは、という結論に自分の中で至りつつ。

解説によると、リョーヴィンはトルストイ自身の生活と思想の反映であった。…とすると。

なんて真面目な人なんだろ。トルストイ

ほとんど信じがたいほどに。

 

そんな真面目な人だからこそ、アンナをあそこまでグロテスクに糾弾するんだろうか。

しかし作中の人物の誰にも、さほど共感しないまま四冊を読了してしまった。いや、面白くはあったけど。小説家としての筆は絶品だとも思ったけど。

でもまあ、ワタシ的には「風と」のおもしろさには数段劣るな。

女性の描き方かなやっぱ。